多言語プレス は、複数のサイトで別々の言語を設定し、WordPress のマルチサイト機能で簡単に一括管理するプラグインです。
日本語や英語、中国語など様々な言語を用意しておけば、ユーザーの属性に合わせて最適な言語のサイトを表示できます。
海外ユーザーが頻繁に訪問するサイトの場合、非常に役立つプラグインと言えるでしょう。
WordPressのマルチサイト機能で多言語サイトを実装
多言語サイト は、WordPress のマルチサイト機能を導入して初めて効果を発揮するプラグインです。
マルチサイト機能とは、複数のサイトを1つのネットワークに繋ぎ、商品や投稿、コンテンツなどを一括して管理できるシステムです。
海外ユーザーの多いサイトにとって、このマルチサイト機能はとても役立ちます。
たとえば、日本語のメインサイトに対して、中国語のサブサイト①、英語のサブサイト②といった形で増やしていくことができます。
そして、プラグインを実装することで、それぞれのサイト同士で翻訳が行われ、様々なユーザーに対して最適化されたページが表示されます。
多言語サイトの管理の手間を最小限に
多言語サイト は、マルチサイトを多言語に対応させるときに欠かせないプラグインです。
多種多様な言語に対応させたサイトは便利ですが、それだけ管理の手間も増えてしまいます。
しかし、多言語プレス の場合、すべてのサイトに一括で設定を反映させることができ、手間はほとんどかかりません。
また、特定のサイトだけ情報を変更するなど、柔軟性にも優れています。
多言語SEOに合致したURLを発行
多言語サイト を利用するメリットは、SEOに強いということです。
一般的なサイト翻訳ツールを使った場合、翻訳を行ってもURLは変化しないため、他の言語のサイトが検索エンジンにインデックスされないケースも考えられます。
一方、多言語プレス は言語ごとにサブドメインを発行できるので、翻訳後のキーワードでインデックスされやすくなります。
また、独自ドメインを設定することも可能です。
多言語サイト の使い方
多言語サイト の初期設定
多言語サイト をインストールする前に、まず WordPress をマルチサイトに設定しておく必要があります。
マルチサイト設定完了後に 多言語プレス のプラグインをネットワークで有効化すると、サイトネットワーク上で設定を行うことができます。
ここでは、多言語サイト の初期設定方法をお伝えしていきます。
- マルチサイトに対応した WordPress はサイトネットワーク管理画面へ移動することができます。
[参加サイト] > [サイトネットワーク管理] > [ダッシュボード] をクリックしてください。

- [多言語プレス] をクリックします。

- まずは [モジュール] のタブから設定を行っていきます。
- 代替言語のタイトル:各サイトの代替言語タイトルフィールドを有効にできます。代替サイトのタイトル部分にあたるものです。
- リダイレクト:チェックすると各サイトの [リダイレクト] のチェックボックスが有効になります。有効になると、ユーザーが使うブラウザの言語設定に則って自動リダイレクト機能を有効 / 無効にできます。
- トラッシャー:チェックすると投稿や固定ページの編集画面で [スラッシュ] のチェックボックスが有効になります。
- 言語マネージャー:チェックすると WordPress 管理メニューの言語マネージャーリンクが有効になります。
- 言語スイッチャー:チェックすると WordPress のウィジェットページで言語スイッチャーの機能が有効になります。
- WooCommerce:チェックすると翻訳ツールを WooCommerce 製品に拡張して利用できます。
- クイックリンク:チェックすると現在のサイトの翻訳情報から、ネットワークの別サイトへ直接リンクを表示します。
- 次に [翻訳可能な投稿タイプ] のタブを設定していきます。
投稿や固定ページ、商品など、チェックを入れると各投稿タイプ内において翻訳が可能になります。

- 続いて [翻訳可能な分類法] のタブを設定していきます。
カテゴリーやタグといった要素別に翻訳機能の有効 / 無効を設定できます。

- 最後に [キャッシュ] のタブを設定していきます。
たとえば、翻訳の検索やコンテンツID、各種データベースのキャッシュを取得するか設定することができます。

メインのサイト設定
初期設定が完了した後は、メインサイトの設定を行っていきましょう。
- マルチサイトを設定した後にメインサイトを追加したいという場合は、[サイト] > [新規追加] をクリックします。
メインサイトのアドレスやタイトル、メールアドレスなどを入力してください。

- メインサイトが設定できれば、今度は [サイト] > [すべてのサイト] をクリックします。
サイト一覧が表示されますので、メインサイトになる [ダッシュボード] をクリックしてください。

- すると、メインサイト個別のダッシュボードに移動します。
[プラグイン] > [WooCommerce] > [有効化] をクリックしてください。
これで普段通り WooCommerce が利用できるようになりましたので、製品を追加していきましょう。

サブ(翻訳サイト)の設定
翻訳する前の元となるサイト(メインサイト)の設定が完了した後は、翻訳後のサイト(サブサイト)を設定していきます。
- サイトネットワーク管理の [サイト] > [新規追加] をクリックしてサブサイトを追加します。
サブサイトを作る場合は、追加画面上で以下の点に注意してください。
- 関係:メインサイトにチェックを入れると、サブとメインが関連することを表します。
- サイトに基づいて:メインサイトを選択してサブとメインが関連することを設定します。
- 添付ファイルをコピー:チェックを入れることで新規追加サイトのすべてのメディア情報をコピーできます。
- コンテンツを接続する:チェックを入れることでサブとメインでコンテンツ情報がリンクします。
- プラグイン:チェックを入れることでメインサイトでアクティブなプラグインを共有できます。
- [サイトを追加] をクリックしてサブサイトを追加してください。
- 次に、[サイト] > [すべてのサイト] から、サブサイトの [ダッシュボード] をクリックします。

- すると、メインサイト個別のダッシュボードに移動します。
[商品] > [すべての商品] へ移動すると、メインサイトから商品情報がコピーされていることが分かります。
翻訳コンテンツの作成
ここまでメインサイトとサブサイトの設定を行ってきました。
今度は、多言語プレス が機能するよう、ページの関連付けやカテゴリー・商品の翻訳などの方法をお伝えしていきます。
ページの関連付け
- サブサイトのダッシュボードから [投稿] > [新規追加] をクリックします。
既存の投稿や固定ページも同様、メインサイトとサブサイトの各ページを関連付けることができます。
関連付けを行うのは、新しいページを作成(または更新)するだけです。

- ページを開くとエディターの下側に言語メタボックスが表示されています。
3つのタブがあるので、それぞれ関連付けの設定を行っていきます。
- 関係(Relationship):このタブでは、「現在のページ接続を維持する」「削除して維持されていないページを維持する」などの設定ができます。
- タイトルとコンテンツ(Title and Content):このタブでは、翻訳後のページタイトルの設定やメインサイトのページの情報を翻訳後のページに上書きすることができます。
- 高度な(Advanced):このタブでは、ページのスラッグ、ステータス、画像コピーなどの設定を行うことができます。
カテゴリーの翻訳方法
- メインサイトのダッシュボードより [商品] > [カテゴリー] をクリックします。
商品カテゴリー画面で新しいカテゴリーを作成し、作成したカテゴリーをクリックしてください。

- すると、カテゴリー編集ページに言語メタボックスが表示されています。
2つのタブがあるので、それぞれ関連付けの設定を行っていきます。
- 関係(Relationship):このタブでは、「現在のページ接続を維持する」「削除して維持されていないページを維持する」などの設定ができます。
- 期間データ(Term Data):このタブでは、サブサイトで使用する用語名やスラッグなどを定義し、それぞれのサイトの言語を同期することができます。
商品の翻訳方法
- メインサイト、またはサブサイトのダッシュボードより [商品] > [新規追加] をクリックします。

- すると、商品編集ページの下部に言語メタボックスが表示されています。
5つのタブがあるので、それぞれ関連付けの設定を行っていきます。
- 関係(Relationship):このタブでは、「現在のページ接続を維持する」「削除して維持されていない製品を維持する」などの設定ができます。
- タイトルとコンテンツ(Title and Content):このタブでは、翻訳後の製品タイトルの設定やメインサイトの翻訳情報を翻訳後の製品に上書きすることができます。
- 高度な(Advanced):このタブでは、ページのスラッグ、ステータス、画像コピーなどの設定を行うことができます。
- タクソノミー(Taxonomies):このタブでは、以前に翻訳された全てのタグとカテゴリを目的の製品に選択できます。
- 製品データ(Product Data):このタブでは、複数のフィールドやオプションを設定し、関連商品を作成したり、更新することができます。
多言語サイト の使い方は以上です。
やや複雑な設定が必要なものの、インストールしておけば海外に向けた幅広い販路を作り出すことができます。
ぜひ、導入をご検討ください。
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